なないろ読書手帖

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春の雨にぬれても (ライムブックス) / リサ・クレイパス

春の雨にぬれても (ライムブックス)

●ネタバレ感想
壁の花シリーズ完結編。
夏・秋・冬ときて春のこの作品が一番面白かった!
ネットでの評判を見る限りはいちばん影が薄いっぽいですが…
激情!ドラマティック!ジェットコースター的展開!
という前3作に比べて、和やかなムードで進んでくからかな?


でもその分マシュー&デイジーのかけあいや、惹かれあう様子が丁寧に描かれてると思う。
ローンボーリング、ガチョウ、てるてる坊主…クスッと笑えて心温まるエピソードの数々。
優しさに溢れてて、まさに春の穏やかな感じのふたりに癒されました〜。
お互い言いたいこと言って火花を散らしあうような関係もいいけど、
控えめで周囲への気配りを忘れないような関係もいい。
マシューの誠実さ一途さもいいし、デイジーの夢見る乙女なかわいらしさもいいし。
マシューの銀縁眼鏡もポイント高し(笑)
ヒロインに惹かれつつも、自らが抱える過去ゆえに想いを抑え、耐えるヒーロー。。
いいですね。


唯一、デイジーがマシューを誘惑して結ばれてからのくだりは
それまでの初々しさはどこへやらの濃厚ぶりでちょっとギャップが…
こういうのはロマンス小説のセオリーなのか〜?


リサ・クレイパスは壁の花シリーズが初読。
前3作はノりきれなくて、合わないのかなと思ってたけど、春はとても面白かった♪
好みの問題だな。