なないろ読書手帖

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ぼくの地球を守って 全12巻 (白泉社文庫) / 日渡早紀

ぼくの地球を守って (第1巻) (白泉社文庫)

久々に再読。ネタバレ感想です。


リアルタイム世代では、前世ブームとかあったみたいですね…
初読が連載完結後なので、ブーム自体は知らないのですが。
確かに、多感な時期に読んでしまうと作品世界に入り込んで戻ってこれないような、
強烈な引力を持った作品。


私自身も初読は多感な少女時代で、その後の漫画の好みとか、傾向を決めてしまうくらい影響を受けました。
初めて漫画で号泣という経験もしたし、よく徹夜で読みふけったりしてました。


ぼく地球は、一つの物事を複数の人物の視点から描いていて、月側と地球側、ふたつの物語が同時進行で語られていくので、各人それぞれ違った見方・思い入れがあると思いますが…。


自分は昔も今も、月側、特に紫苑と木蓮のロマンスが大好きで!
客観的に見たらかなり悲劇的なカップルなんだけども…(死ぬまで誤解し合ってるし)
このふたりは生い立ちから出会い、惹かれあっていく過程が
お互いの視点で描かれてるので感情移入度がハンパなく、
最後の最後でやっと解り合えたシーンは何度読んでも泣けます。


あまりに影響を受けたせいか?
未だに、好きになるロマンスは紫苑と木蓮のような関係のものが多いです。
他人を愛する事を知らない冷酷ヒーローが、勝気で聡明なヒロインと出逢って
愛に目覚めていく、みたいな。


ロマンス以外にも、過去と現在、ふたつの世界が交錯し合い、
謎が少しずつ明らかになっていく、そのワクワク感もたまらない。
SFモノとしても好きな作品。